乞食のばかぢから

旅が好き。冒険が好き。そしてドケチです。

横浜〜鹿児島ヒッチハイク!【2日目】

友人と2人で挑戦した横浜〜鹿児島ヒッチハイク旅の記録です。 

今回は2日目を振り返りたいと思います。2日目ヒッチハイクのスタート地点は、兵庫県龍野西SA。早朝7時半頃スタートです。

ちなみに、前日の記録はこちら↓

ここで皆さん、あることにお気づきでしょうか?僕らは前日の夜、兵庫県内の姫路駅前にある満喫に泊まりました。しかしヒッチハイクの再会場所はSA。姫路駅から龍野西SAは約25キロも離れているはず。…そう。また電車に乗りました。笑

ヒッチハイク初日に横浜で味わった下道の過酷さ。僕らは完全に下道恐怖症になっていました。前日の夜に一度高速を降りた時から、電車に乗る決意は固まっていましたね(^^;

神様の使いはマッサージ師だった

そんな精神的な事情もあり、早朝5時半に姫路駅前の満喫を後にした僕らは迷うことなく姫路駅から始発の電車に乗り、龍野西SAの最寄りである竜野駅に到着。

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近くに神戸神社があったので、旅の無事を祈りつつ神様からパワーを頂戴しました。

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そこから歩くこと20分。六甲山を横目に田んぼ道を進み、ようやく龍野西SAに到着。うん、全然車無いじゃん。

そこでふと気づきました。今日が平日であることに。数少ない乗用車のナンバーをさりげなくすべてチェックしましたが、どうも地元ナンバーばかりで西に向かいそうな車は殆どありません。

そして少しだけ他の乗用車とは浮いた存在の一台のハイエースを発見。藤沢ナンバー(確か)を確認した僕らは、逆方向すぎて「流石にこの人は無理そうだな」と確信しました。

ひとまず下調べを終えた僕らは、次の目的地を岡山県の吉備SAとしてヒッチハイクを再開。30分ほどトラックの運ちゃんや地元民らしき乗用車の方に笑顔で振られつづけ、例の藤沢ナンバーのハイエースが僕らの前を当たり前のように通過…しませんでした。ハイエースは僕らの目の前で急停車。

運転手「いいぞ!乗れ!!」

まさかの展開です。乗っていたのはスキンヘッドの強面のおじ様と優しそうなお姉さま。素早く後部座席を空け、僕らを押し込むように乗せてくださいました。

おじ様「吉備の方まで行くのか?」

僕「はい!実は僕ら鹿児島目指してまして…。」

おじ様「鹿児島か!ちょうど俺たちも鹿児島行く用事あるんだ。近くまで乗せてやるよ。」

神戸神社でお参りした甲斐がありました。神様、サンキューです!!(軽い)

おじ様のご厚意に全力で甘え、簡単に名刺交換をしたり自己紹介をしながらひとまずは吉備SAまで移動。おじ様は、中学生の頃に神奈川から山口県の下関までヒッチハイクをしたという強者でした。笑

吉備SAでは何やら車の中を整理するということで、15分ほどどっかほっついててくれと車を追い出された僕ら。特にすることもないので、何となく桃太郎の仲間になって暇つぶし。

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 頂いた名刺をもとに何となく調べてみると、杉本錬堂さんという何やら凄い人でした。笑

時間を潰して車に戻ると、なんとハイエースの後部座席が簡易ベッドに変わってました。

おじ様あらため錬堂さん「お前ら寝てないんだろ。2人とも寝てていいぞ!」

僕ら「本当ですか!?でも、申し訳ないです…。」

錬堂さん「いいんだよ。俺も下関までヒッチハイクした時は寝かせてもらってたからな。」

ああ、なんて良い人なんだ…!お休みなさい!(爆睡)

目が覚めた時、僕らはなんと広島にいました。なんとわざわざ広島で高速を降りて、お昼ご飯にお好み焼きを食べさせてくれたのです。

広島に住む錬堂さんのお知り合いであるマダムと待ち合わせて、5人で本場の広島お好み焼きとキンキンに冷えたビールを頂きました。

錬堂さんは簡単に言うと凄腕マッサージ師で、全国各地に教え子がいるのだそう。一緒にいたお姉さまは一番弟子で、2人で全国各地で色んな方に治療を施したりその方法を伝えながら回っているとか。

そんな運命的な出会いのおかげで、僕らはついに九州上陸!錬堂さん達と僕らのスケジュールの関係で、16時頃に高速を一旦降りて福岡の小倉で下車。朝の8時に乗せて貰ってから8時間ほどお世話して頂き、とても刺激的なお話や経験をさせて貰いました。本当に感謝です。

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人生の教訓。とオマケ。

 なんとかお礼をしたいと考えていた僕らに、広島のマダムが教えてくれたことがとても勉強になりました。

『受けた恩をただ目の前の人に返すなんて、狭い世界で生きてちゃダメ。して貰ったことや教えて貰ったことを、別の困っている人にしてあげなさい。』

僕は凄い狭い世界で生きてたのだと思い知らされました。もっと広い世界で人生を歩みたいと思います。

小ネタですが、錬堂さんは僕らのことをfacebookで投稿してくれています。後でそのコメント欄を読んでいたのですが、、、

謎のお坊さん「この二人、私も乗せたことありますよ!」…どちら様ですか。

こんなバレバレな嘘をついてでも絡みたいほど、錬堂さんは人気者らしいです(^^;

下道恐怖症は克服出来たのか?

さて、ここで僕らはまたもや下道へと降りてしまいました。もはや僕らにとって下道は天敵。初日横浜で味わった不安と恐怖が蘇ります…。

それでも兵庫から福岡まで一気に進めたことで少しづつヒッチハイクに対して自信をつけていた僕らは、下道でのヒッチハイクを決断。国道沿い、九州自動車道へと入るICの近くで懸命にボードを掲げ、笑顔を振りまき、手を大きくふって猛アピールです。そんな僕らの思いが…届かない。笑

30分、1時間、1時間半と、刻々と時間が過ぎていきます。辺りも暗くなっていく中、目の前では走行中のトラックが積んでいた木材を落とす事故を起こして大渋滞が発生。渋滞に捕まる運転手達のイライラ顔を見て、僕はさりげなくスマホを取り出しました。

僕「次のSAまでの電車見つけたぞ。」

僕は完全に心が折れてました。笑

しかし、友人は粘ります。

友人「いや、あと30分頑張ろう。」

僕「お、おう…。」

「これでダメなら」と覚悟して臨んだ僕らは福岡」と書いたボードを掲げて全力のアピール。大量の北九州ナンバーが呆れた顔でチラ見していく中、遂に一台の福岡ナンバーの車が停車したのです!乗っていたのは仕事を終えて福岡市内に帰る素敵なサラリーマン。

ステキリーマン「福岡までなら、乗ってもええよお。」

…友人の粘り勝ちです。しかも博多弁。良いなあ。

福岡市内にいくために九州自動車道を使うつもりだったらしく、車内では博多の美味しいご飯や歓楽街について教えて貰いながら、福岡の古賀SAまで乗せて頂きました。

僕らを再び高速へと戻して頂き、ありがとうございます!今度はゆっくりと、博多に遊びに行きますね(^^;

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せめて少しだけでも福岡を感じたくて、古賀SAで博多ラーメンとモツ煮を実食。…微妙でした。笑

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たまにはナンパしたって良いじゃない

ひとまず腹ごしらえを済ませると、時はすでに夜20時過ぎ。辺りも既に真っ暗で、車も殆どありません。そんな状況もあり、僕らは30分だけ次のSAを目的地にしたヒッチハイクをし、無理であれば古賀SAを寝床とすることを決めました。

この時僕は、その日のラストヒッチハイクの望みをある集団にかけていました。古賀SA内でラーメンを食べている時、7〜8人の集団がお土産コーナーを物色していることに気づいていたため、彼らをナンパすることを勝手に決意。

そんなに沢山の人が乗れそうな車は僕らが駐車場を下調べをした限り一台しか無く(しかも鹿児島ナンバー)、その車に彼らが乗り込む瞬間を襲撃することにしました。

そして案の定、集団はワイワイと話しながら例の車へと近づいて行きます。そして車へと乗り込んだその瞬間、ボードを掲げながらニコニコ顔で猛ダッシュ。客観的に見ると気色悪すぎです。笑

僕「あ、あの!僕ら実は神奈川からヒッチハイクしてて、それで、えっと!」

集団代表(おじさん)「いやあ、いきなりだなあ…。」

(くっ!俺はナンパ下手すぎか!完全に困らせちゃったじゃんか…。こりゃダメか…。)

集団代表「2人も乗せられ…いや、入るか。ほれ。」

僕ら「お邪魔します!」

半ば強引にですが、乗せてもらえることになりました。笑

乗せてくださったのは空手の鹿児島実業団チーム御一行様。なんと九州大会を制し、神戸で開かれた全国大会に参加してきたところなのだそうです。そのせいか、意味のわからない2人組が車に乗ってきたのにも関わらず、運転係のおじさん以外は僕らに興味も持たずに爆睡してましたね。笑

真っ暗な車中では皆さんの顔もよくわかりません。とにかく自己紹介をしなければと、横浜〜鹿児島をヒッチハイクで旅していることを再びアピール。

おじさん「…じゃあ、鹿児島まで乗っけていっていいな?」

僕ら「はい!ありがとうございます!」

結局福岡から鹿児島の桜島SAまで連れていって下さいました。寝ている人もいたからか、車中では殆ど会話は無し。

正確に言うとたまに僕らに向かって何か話しかけてくれたのですが、鹿児島弁の訛りがあまりにキツくて僕らは殆ど聞き取れず、会話のキャッチボールが全く続かなかったんです。笑

初めて耳にする訛りの強い鹿児島弁を聞き取るのは、野球初心者がいきなりナックルボールを投げられてキャッチすることくらいに難しいんです。(誰かもっと良い例え教えて下さい)

そんな僕らをお疲れの中、何時間も乗せ続けて下さり本当にありがとうございました!

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兎にも角にも、鹿児島到達です!!桜島SAに到着したのは日をまたいだ深夜0時過ぎ。横浜でヒッチハイクを開始してから、なんとたったの2日で鹿児島に辿り着いてしまいました。鹿児島って案外近いものですよ。笑

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辺りが暗すぎて鹿児島に着いた実感が全くありません。笑

桜島SAの誰もいないフードコートを占領し、久々に無料お茶で友人と乾杯。色堂々と横になって就寝です。色んな意味で緊張し続けた一日がようやく終わりました。ああ、SA最高。

 

横浜〜鹿児島ヒッチハイク、2日目まとめ

乗った車の数:3台

乗った電車の数:1台←結局

移動距離:姫路駅→桜島SA 約770㎞(横浜→鹿児島指宿温泉 約1400㎞)